EPSON TM-T88IV評価レポート

テクノベインズ技術部

EPSONからTM-T88IIIの新モデル(上位互換機)である、TM-T88IVが2006年4月17日に発表された

発売に先立ち、評価機をお借りすることができたので、テクノベインズ社内において評価した内容を紹介する。

パンフレットや仕様などでは、新旧の比較がわかりづらい部分に重点を置いてチェックした。

(左側:TM-T88III、右側:TM-T88IV)

 


主な機能変更点

メーカーの発表では、以下の点が現行機種TM-T88IIIより変更される。

  • 印字速度の高速化(最大200mm/秒)
  • QRコード印刷への対応
  • ケーブルコネクタカバーの標準添付
  • 電源収納ボックスを別売にて発売
 
   

外観

新型機88IVの外観は、従来の基本デザインは引き継いで、さらに現行機88IIIに少し丸みを持たせたり、アッパカバーの切り込み位置変更など、より洗練されたデザインとなっている。

特に、背面から見た際のデザイン性もより考慮された。
これまでなかったEPSONロゴが、今回背面にも採用された。
これはPC-POSなど、プリンタをお客さまから見える場所に配置にされる場合が多いため、お客さま側から見た目の印象を考慮したものであると思われる。

(左側:TM-T88III、右側:TM-T88IV)

ケーブルカバーが標準添付されたのも、デザイン性や安全面など、背面が重視された結果と思われる。

せっかくのカバーではあるが、ケーブル部分だけが飛び出す形となり、TM-T70のリアカバーと比べると 、あまり美しいとはいえないのが残念である。製品紹介ページの写真も参照ください。)

   

外形寸法

本体外形は、ほぼ同一寸法である。

(写真手前が88IVである。)

ちなみに、ボタン色がグレーになったため、ボタンの認識が良くなり、取り扱いに慣れていない人でも、蓋のボタンとして見分けやすくなった。

若干ではあるが、インターフェースが前よりに移動したので、ケーブル取り回しは有利であると考えられる。
(ゴム足の位置は統一されている。)

DIPスイッチについては、プリント基板の配置は変わっているが、内容自体は同じである。

 

   

内部構造

TM-T88IVは80mm幅モデル。弊社所有のTM-T88IIIは58mm仕様であるため、内部の構造は異なる。

写真のように、蓋の開放角が若干狭まったため、プラテン位置が若干手前になり、その分用紙を挿入する際のスペースは狭くなるが、実際の運用ではそれほど気にならないと思われる。

用紙切れセンサが、従来の光検出タイプからメカニカル検出タイプに変更された。

 


 

(左側:TM-T88III、右側:TM-T88IV)

   

印字

TM-T88IVに対応したEPSON Advanced Printer Driver for TM Series(ATM_301hJ.exe)がすでにEPSONサイトからダウンロードできる。
実際の販売の1月前にすでに準備されているあたり、EPSONの力の入れようがわかる。

本年よりリリースされているVer.3はかなりの改良が施されており、Windowsドライバとしての完成度が高くなっている。

ESC/POSコマンドを割り当てられるControlAフォントの対応や、用紙送りに対するドロワや用紙カットなどの指定など、機能性や操作性の向上のほか、印字全体の改善もなされているようであるので、ソフト的に問題がなければ、新しいドライバでの使用を推奨する。

USBモデルを用いた場合、最大200mm/秒の印字エンジンと高速転送により、ほとんどストレスなく印字できる。

現バージョンでは、内蔵フォントの拡大印字(24,84)において問題があるように見受けられる。これは、TM-T70でも発生しているので、ドライバソフト内部の問題と思われる。

先日評価したTM-T70(203dpi)と比べると、TM-T88IVは180dpiなので、小さいWindowsフォントはすこし苦手のようである。
転送待ちで発生する印字バンディング部分に、多少ではあるが印字品質が下がる部分が出るが、特に気にしなければわからない程度である。

 

Advanced Printer Driver Ver.3xxでは、インストール時に、複数のプリンタやインターフェースを同時にインストールできる。

インストーラ内で、プリンタ別にインターフェースを指定できるが、USBを2つ以上指定すると別チャンネルのUSBに割り振られ、印字できないように見える場合がある。
複数のUSBインターフェースを設定した場合、うまく印字できない場合は設定でUSBのポートを変更してみると良い。

   

TM-T88IIIからの切り替え

現行機は2006年秋ころまでは並行して生産とのことである。

機種切り替えに際して、ソフト機能や外形寸法による影響点は少ないと思われるため、比較スムースに切り替えが行われるものと思われる。

 

 
   

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評価日:2006年4月28日

Last Update:2011/09/09


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